どの厚さが良いですか? と聞かれることがよくあります。
エコーソフトマットは3種類の厚さがありますが、扱う動物の大きさ、プローブの長さ、プローブの当て方によって必要とされる厚さが異なりますので、ここでちょっと説明させていただきます。
下記に10cm、13cm、15cmの3種類のマットとGEのセクタプローブ10Sを置いた写真をお見せします。
このプローブはかなり短いせいもありますが、15cmだとかなり余裕があります。
ただ、大型犬などで動物の重みでマットが沈み込んでしまうことを考慮すると30kg以上の大型犬の心エコーもよくされるような病院では15cmのマットが良いかと思います。
通常のゴールデンやラブぐらいであれば、13cmでも十分です。
動物の胸骨をマットに押しつけて、肺をかなり潰して見る場合
あと、胸壁へのプローブの当て方で、動物の胸骨をマットに押しつけて、肺をかなり潰して見る場合がありますが、この方法の場合、マットの潰れ方が大きいのでより厚いマットを使用した方が無難です。
反対に胸骨をやや浮かせてプローブ操作を行う場合には、クリアランスは問題にならなくなるので、10cmでも十分だと思います。
胸骨を押しつけない場合
動物の保定法とプローブのクリアランスの違い
右は胸骨側をよりマットに押しつけるようにした場合、胸骨を押しつけるとマットが沈み、図のようにプローブのクリアランスが狭くなります。
マットを硬くすればこのようなことは起こらないのですが、動物が心地よく寝られる硬さを追求した結果、使い方や重い動物ではマットの沈み込みが見られます。
では、厚ければ良いのではという意見もあるかと思いますが、必要以上の厚さは、使用しづらいデメリットやコストがかさむといういう問題もあり、3タイプのラインナップになっています。13cmが販売数の8割を占めていて、一般的な厚さと言えます。